115.人生は一度きりの晴れ舞台

社会生活は一つの舞台である。 特に、それで報酬を得また人間性も問われる。仕事の場などは、舞台も舞台、人生における歌舞伎座やアポロシアターやオペラ座のようなものである。 「晴れ舞台」なのだ。 その一挙手、一頭投足が衆人環境の中で行われ、一つひと…

115.人生は一度きりの晴れ舞台(全2編)その1 社会生活は一つの舞台である。特に、それで報酬を得また人間性も問われる。 仕事の場などは、舞台も舞台、人生における歌舞伎座やアポロシアターやオペラ座のようなものである。 「晴れ舞台」なのだ。 その一挙…

114.ある大工さんの引退(全3編)その3

話は変わりますが、世界の経営者やビジネスマンに大変な影響を与えた、P・F・ドラッカーは、「プロフェッショナルの条件」の中で、「自分の人生を変えた7つの体験」を書いている。 その中に18歳の頃、ハンブルグの有名な私立図書館に勤務していた頃の話があ…

113.ある大工さんの引退(全3編)その2

私には、この大工さんを笑うことは出来ない。 私もまた、この大工さんと同じようなことをしている気がする。 毎日、毎日、私達も人生という家を建てている。 けれども、建てることに、毎日全力を出していないことが時としてあるのではないだろうか? 「昨日…

112.ある大工さんの引退(全3編)その1

引退寸前の大工さんの話である。 彼は、もう引退しようと思っていた。 もう歳だし、これまで十分に仕事をしてきて、老後の蓄えもあるし、妻と一緒にのんびり暮らそうと思っていたのである。 雇い主は、そんな彼の気持ちを知りながら、「もう一軒だけ、家を建…

111.無口と言われ続けて

「私は人生を、魂の力を試す材料だと考えている」 -ロバート・ベラウニング(イギリスの詩人)- 無口な子供だと言われ続けてきた人が、小さな勇気を奮って、人生の生き方に変化を見つけていったプロセスを語った内容を参考にまとめてみました。 ・・・ 子…

.110閑話休題…生垣の意味

手入れの大変そうな生け垣が使われる理由は、何でしょうか? 阪神・淡路大震災以降、住宅の耐震性もさることながら、防・耐火性が、俄然注目されました。 類焼被害で焼失した住宅が多かったためであります。 大地震が起きないまでも、近所で火事が起きるかも…

109三つの話(全3話)3連載

(第3話)初めてを作るには 日常の中に食材を見つけるには、常に好奇心を持っていることが大切です。 誰でも、自分の知らないことに対して、興味がすごくあるでしょう。 例えば料理屋さんに行って、知らないメニューがあったら頼んでみる。 例えば「たてがみ…

108.三つの話(全3話)第2話

(第2話)有るべきか、無い方が良いか 仏教思想家の「ひろさちやさん」は、「極楽世界はあるか否か」という質問をよく受けるそうです。 その時「あるか、ないか」を説いても、誰も行ったことも見たこともないのだから、いくら説得させようとしても無駄であり…

107)三つの話(全3話)第1話

(第1話)ヒツジとヤギ 川を渡るために、丸太の橋が架けられていました。 その橋は大変幅が狭いのです。 ある日のこと、二匹のヒツジが橋で会ってしまいました。 二匹ともせかせかと橋を渡り始めます。 橋は狭かったので、その二匹は、すり抜ける余地はあり…

106).泥かぶら(全3編)その3

ところが、そんなある日、村に恐ろしい「人買い」がやってきました。 人買いは借金のかたに、一人の娘を連れて行こうとします。 「泥かぶら」と同じ年の親しい娘です。 見かねた「泥かぶら」は、人買いに、自分を身代りにしてくれと頼みます。 こうして、売…

105).泥かぶら(全3編)その2

果たして、「こずえ」の後ろから、父親の庄屋が竹の鞭を持ってやって来ました。 庄屋は、大切にしていた茶碗を割られたことで、怒り心頭に達していました。 父親の怒りを逃れるために、「こずえ」は、「泥かぶら」に罪を着せてしまいます。 怒り狂ったような…

104)泥かぶら(全3編)その1

演劇「泥かぶら」をご覧になられた方もおられるでしょう。 昭和27年の初演以来文部大臣奨励賞を受賞し、国内外で15000回以上も上演されている眞山美保作・演出の名作。 子供から大人まで楽しめて心洗われる美しい劇です。ストーリーをご紹介します。 ……………・…

103)「扉の国」と「障子の国」(全2編)その2

先の東日本大震災の時のような非常時になると、そのよき資質が現れる。 海外メディアが驚嘆した「日本人らしさ」であります。 しかし、アメリカを筆頭に他国と行くと、この以心伝心が通じないことが多いと聞きます。 言語も習慣も違う多民族国家の中では、自…

102).「扉の国」と「障子の国」(全2編)その1

※『アメリカなう』小学館より アメリカで、『申込期限終了』とか「満員御礼」とか言われても、あきらめちゃいけません。 強い熱意を持って体当たりしたら、大抵の扉は開かれます。 というか、むしろ「その熱意がうれしいよ」と大歓迎されちゃったりするから…

101)良いところを見ませんか(全3編)その2

「いくら努力しても、うまくいかない」「一生懸命頑張っているのに、いつも失敗ばかりしてしまう」と嘆いている人は、「人生は、思うようにいかないものだ」という、信じ込みがあるのかも知れませんね。 そんな思いを持って、人生という映画を観ると、「思う…

100).良いところを見ませんか(全3編)その1

「とても面白いから、絶対に見た方がいいよ」と、友人に誘われて映画を見に行きました。 その友人はストーリーのタネ明かしをしない程度にどんなところが楽しいのかとか、こんな興味深いシーンがあるよとか、事細かく教えてくれたのです。 観にいって大正解…

99)世の中はここより他になかりけり(全2編)その2

『魂をゆさぶる禅の名言』双葉社より 玄峰(げんほう)老師がいつも口にしていた言葉が、この「世の中はここよりほかになかりけり」である。 静岡県の三島市に、山岡鉄舟が通ったという、白隠禅師ゆかりの名刹、竜沢寺(りゅうたくじ)がある。 しかし、戦後…

98)世の中はここより他になかりけり(全2編)その1

医師・高田明和氏の言葉です。 「世の中はここよりほかはなかりけり、よそにはゆかれず、わきにゃおられず。 世の中は、今よりほかはなかりけり、昨日は過ぎつつ、明日は来たらず」 …… 禅では「即今(そっこん)、今」などといって、今、この場所以外に行く…

96)人間理解『大相撲力士…栃東の戦い方』(その二)

当人の栃東はというと、「本当は思い切ってぶつかるつもりであったが、勝ち越しが掛っていたし、緊張してつい…。とっさに動いちゃった」とちょっぴり照れくさそうだった。 この癖がある為、これまでも技能賞の常連なのに、賞の対象から外されることがあるの…

96)人間理解『大相撲力士…栃東の戦い方』(その一)

大相撲に興味にある方で、40歳以上の方なら覚えていらっしゃるかと思います。 2000年大相撲5月場所11日目。 8勝3敗で勝ち越しながら、各方面から非難を浴びた力士がいました。 貴闘力に勝った関脇栃東は、若干23歳で、若手の先頭を行く将来も相撲界を背負っ…

95)日本一のパパ(♪♪♪全2編)その2

「にほんいちのぱぱ」「にほんいちのぱぱ」「!」「!」 思わず、木村さんの目に涙があふれ、頬を伝わって流れていきました。 「・・・・・」子供を抱きしめながら、ただ泣きました。 それまで、必死に耐えていた「心のたが」が外れたように、あふれてくる悔…

94)日本一のパパ(♪♪♪全2編)その1

木村(仮名)さんは、3店舗のラーメン店を経営していました。 もともと、ある食堂の厨房で下働きをしていた木村さんにとって、自分の店を持つことは当初からの夢でした。 そして、念願かなって、1店舗目をオープンすることができました。 目新しさもあって…

93)過労自殺を考える(ストレスチェック:安心して使える制度に)

一昨年から”職場でのストレスチェック制度”の運用が始まりました。 50人以上の従業員を抱える企業は、今月までにストレスチェックを実施無ければならなくなっています。 過労死など仕事のストレスで心身の不調に陥る人をなくそうという目的で始まった制度で…

92)過労自殺を考える(冬眠状態を脱するには:意識して外出しよう)

1月に入って冬の寒さが本格化してきました。 気分が極端に落ち込んで日常生活に支障が出てくるうつ病は、「こころの冬眠状態」と例えられることがあります。 心理的に厳しい現実を前にして自分の世界に閉じこもっていると考えられるからです。 このように書…

91)過労自殺を考える(つらさ乗り越える…同じ状況の人を参考に)

自殺対策の啓発活動の内容を表現するのに「ウェルテル効果」と「パパゲーノ 効果」という言葉が使われます。 ウェルテル効果とは、ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」が出版され注目 を集めたときに、失恋をして自殺する若者が増えたことから名付けられた…

90)過労自殺を考える(冷静さを取り戻す:新年はリセットの好機)

皆さんは年末年始をどう過ごされましたか? 私は、今でこそ自分の時間を持てるようになりましたが、若い頃はサービス業の仕事もあって、年末年始もゆっくりできませんでした。 若いころの私と同様に、仕事をして過した人も多いと思う。 そうした状況では、年…

89)過労自殺を考える(褒め言葉の効果:脳を刺激、意欲を引き出す)

以前過重労働のためにうつ状態になって相談を受けた人から、上司の対応について話を聞いてなるほどと思ったことがある。 その人は、深夜残業や休日出勤が続き、心身ともに疲れ果てて仕事を休まなければならなくなった。 休職するまでに追い詰められたのは単…

88)過労自殺(立ち止まれる社会に)

私たちのこころや体は瞬間的に反応して身を守るようにプログラムされています。 これは私たちの祖先が、自分の身を守るために培った反応なのです。 ただ、おそらく当時も、そして今も、瞬間的に反応して差し迫った危険をやり過ごした後には、ちょっと立ち止…

87)祈りの手(♪♪♪全2編)その2

「デューラーは、私のことで傷つき、苦しんでいます。 自分を責めています。 神さま、どうかデューラーが、これ以上苦しむことがありませんように。 そして、私が果たせなかった夢も、彼が叶えてくれますように。 あなたのお守りと祝福が、いつもデューラー…