ものの見方の3原則

ものの見方の3原則というのがあります。これは、安岡正篤という思想家が言った言葉ですが、意味は下記のようになります。

「根源的・長期的・多面的に見る」

第一に、ものは表面的に見るのと、根源的、本質的にみるのでは大きな違いがあります。見方によっては、結果が正反対になることもあります。その場合、根源的に見ることを良しとします。

第二に、物事は、目先だけで見てしまうのと、先の先まで考えて見るのでは、大きな違いがあります。この場合、どうかすると結論が逆になることがあります。その場合、物事は長期的に考えて良しとします。

第三に、物事を一面的に捉えるのと、多面的、全面的に捉えるのとでは大きな違いがあります。その時は、多面的に考えて良しとします。

※みなさんが、何か問題に直面した時、この3原則を思い出して対処してみてはいかがですか?

特に、人事担当者(教育・組織・人事制度・人事異動など構築、実施する)は特に気をつけなければなりません。人事制度を設計する場合、この3つの視点からみて「良し」としなければなりません。人事制度というのは、長期に適合し、かつその制度は「ひと」を処する根本制度です。また、他の制度との連動を得て初めて機能を果たします。ですから、人事制度は、多面的な検討を要します。単なる「ブーム・流行」に左右されてはならないのです。成果主義が流行れば、訳もなく導入し、カンパニー制が流行れば猫も杓子もカンパニー制導入ではいけないのです。