“『公』と『私』について”

 

私は、大学卒業して大手流通企業に就職しました。新入社員の時、教育で「店は客の為にある」と教えられました。これは、商業の指導者・倉本長治先生の教えです。実は当時は、その意味がわかりませんでした。深遠な、『哲学用語』です。

みなさん、「店」と「客」を色々な言葉に入れ替えてみてください。例えば、「役所」は「市民」のためにある「国家」は「国民」のためにある

ところが、「店」と「客」を入れ替えると全く反対の思想になります。

「客」は「店」のためにある。「市民」は「役所」のためにある。「国民」は「国家」のためにある。恐ろしい時代を想起しますが、この方が、ぴったりする会社や役所もあります。

公私の区分が家業と企業の分かれ道であることは、以前、話たことがあるかもしれませんが、何を「公」とするか、何を「私」とすか、が問題です。