“今こそ「スパン・オブ・コントロール」”(その二)

…統制限界を克服するには…

 一般に組織自体が持っている統制限界の要素には下記のようなものがあります。例えば、人員数、組織階層、物理的距離、事業所数、支店数、取扱いサービスや製品、商品の種類・数、業務の専門家・高度化、人種、言葉など…。

統制しなければならないものは限りなくあります。さらに、投資、投機、先物取引、金融、ファンド、為替など古典的な経済学では対処や理解ができなくなっているものもあります。

 先般のサブプライム・ローンの破綻について、バンカー自身実態がわからないほど複雑であったということです。問題の全体、深さ、原因、実態が分からないから、金融システムを守と称して、保有している銀行を助けようと、とりあえず止血することになりました。これは本質的な解決ではありせん。しかし、仕方がないのです。中でも、統制の限界は規模の大小に起因することが大きく、克服するには分社化、分権化、分業化、つまり分散する方法があります。または、均質化、統一化、標準化、専門化、専業化にして集中する。

統制限界を克服するには、分散化と集中化この2通りしかありません。