脇の甘さ

トップとは、一番高いところにいる人です。高い位置にいるから、人や物事の全てが見えているかと思うと決してそうでない場合が多いです。

足元が見えていないトップが多いのも気になる点です。近くにいる者を軽視し、遠くにいる者が良く見える傾向もあるようです。知っている人を軽視し、知らない人を過大評価する場合もあります。その結果、これまで自分を信頼してくれた大切な人の反感を買うのです。

 また、トップは、趣味や自分の興味を見せない心構えも必要です。趣味や興味に乗じて人は近づこうとします。例えば、ゴルフが好きな人にはゴルフで近づき、ゴルフ会をつくり、社長の名前を取った「賞」まで準備します。コンペに集まるメンバーの選定をする部長まで出現し、“殿を守る集団”が生まれ、そして“殿”を骨抜きにします。

これほど組織全体の士気を削ぐものはありません。

 トップは、可能な限り「私」をみせず、社員とは一定の距離を保つことをお勧めします。