カメがウサギに勝ったワケ(その一)

皆さんご存知のあの話題について少しお話をさせて頂こうかなと思います。

 

童話で覚えたのか、イソップ寓話で学んだのか、記憶ははっきりしないのですが

「のろまと言われるカメが、ウサギと競争して勝った」

ウサギが居眠りをしていたからだ。

「力があるからといって、それを過信して、怠けてはいけませんよ」。

一方「どんなに力が無いと言われても、一生懸命コツコツやっておれば、いつか報われる時が来る。諦めてはいけない」という教えになっています。

ウサギが「居眠り」をしたり、カメが「コツコツ動く」と言うことは生理学的に正しいのだそうです。

数年前、恐竜は定温動物だったとの報道がありましたが、カメは爬虫類で変温動物、うさぎは哺乳類で定温動物です。スタート時点では、カメの体温は冷えていて、動きがのろい。しかし、動き出すと筋肉が使われ、体温は上がっていきます。体温が上がると、四肢の動きも活発になってきます。体温が上がれば上がるほどカメは快調になるのです。

途中で休むと体温が下がり、またウォーミングアップをやり直さなければなりません。だから休まずに走り続ける方が、カメにとっては有利なのです。いわば、カメは長距離向きなのです。一方ウサギは、常にウォーミングアされた状態にあり、スタートから快調に走り出せます。しかし走り出すと体温は上がってきます。ところが定温動物は、この体温上昇に弱い。体温変化の許容範囲が狭く、僅かな変化で体は動かなくなってしまいます。人間で言えば、3度も熱が上がって40度にもなれば、高熱ということになり、動くどころか意識さえ危ない。逆に30度まで下がれば体がしびれて仮死状態になります。ウサギはびっしり毛で覆われているので、人間のように来ている者を脱いだり、汗を掻いたりして穂い熱することができません。

とりわけ大脳に熱が回ると、判断力がなくなり筋肉への指令は出せず、走れなくなってしまいます。そこで大脳を冷やし、休ませるには立ち止まって眠る。であるからして、生理学的には、「ウサギが寝たのは仕方がない」これは自然の摂理ある。…ということになります。それにしても、古代ギリシャイソップがこの物語を書いたのは、紀元前6世紀。爬虫類と哺乳類の区別がまだ知られていない時代に、良く書けたものだと思いませんか?  

 

しかし、もう1つの考え方があります

それは・・・・次の投稿の時に明らかにしますね!!