『お客様満足』(その一)雑用と言う仕事はない

私の友人で総務課に勤めるAさんは、

「世間には雑用という言葉がありますが、私は雑用という仕事は、ひとつも無いと思っています」

と言われます。

毎日アメリカからお客様が、来社され、東京から大阪へ出かけられます。その切符を手配するのですが

「初めて、日本に来られる方の場合は、いつも新幹線の座席は、グリーン車ならD席、普通車ならE席をお取りするようにしています。外国の方には、やはり日本を代表する富士山を見て頂きたいからです。それをご覧頂いて喜んでいるい客さんの姿を思い浮かべながら切符の手配をするのと、ただ漠然と、また雑用だと思って手配するのとでは、仕事のやりがいが、全く違います」

とAさんは言われました。

雑草という名の草はない。名前は知られていないけれど、一つひとつ名前がついています。それと同じように、“雑用という名の仕事はない”のです。

ゴミを片付ける仕事もあれば、床を掃除する仕事もあります。コピーを取る作業もあれば、切手を貼って投函する作業もあります。来客にご挨拶する仕事もあれば、上司に呼ばれて、返事をする瞬間もある。これらは、全て一連の作業で、省くことが出来ない動作です。

それらの動作は、全て最後は、お客様満足の実現に結びつく大切なステップなのです。直接お客様に接する人もいるでしょう。いない人は上司を通じてお客様に繋がっていく。どうしたら、お客様に喜んで頂けるかを考え、それを実行出来た時は、仕事が実に面白い。

今、ビジネスに求められるのは「お客様満足」の段階から「お客様感動」のステップに入ってきました。

「感動」を与えられるサービスが提供出来るかどうかで、企業の優劣が決まるような気がします。

次回と次次回は、「お客様満足」に仕える昔の武将のお話と、インドのそれと同様のお話をします。