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.返報性の原則(その五)タイトル:地獄と極楽の違い(3)

 

極楽編

老人は極楽を見て、おやっと思った。というのは、極楽もさっきの地獄同様に、丸いテーブルの上に沢山のご馳走が並んでいて、その脇に2メートルくらいの長い箸が置いてあったからである。先ほどの地獄の人達がいた所と、同じ状態ではないか?

どこか違う所があるのか、目を凝らしてじっと見つめた。

すると、違っているところがあった。テーブルを取り囲む極楽の人々の表情である。

皆にこにこして、実に幸せそうである。

「どうしてだろう?」と老人は不思議におもった。

だが食事の時間になると、その訳が分かった。極楽の人達は、ご馳走をつまむために、やはり長~い箸を使わなければならなかった。しかし、つまんだ物を自分の口ではなく、テーブルを挟んだ、前の人の口に運んであげていたのである。すると、その人は「ありがとう」と感謝し、そのお礼に自分の箸で食べ物をつまみ、相手の人に食べてもらっていた。そういうことを、誰もが互いにやっていたのである。極楽では、まず人のことを思いやっているようである。仮に、箸を使っている時に、隣の人の体に触れることがあっても、「あっ、ごめんなさい」と互いに謝り、不愉快なことにならないように気を使っている。そうして食事の時間が終わる頃は、極楽の人々は、ご馳走を存分に食べて満足し、食事を通して互いに仲良くなる。

  • 地獄の人は、自分だけのことを考え、奪おうとする人々である。その結果、幸せにはなれない。

 

  • 極楽の人は、人のことも考えて、まず与えようとする人々である。その結果、幸せになれる。

 

次回は、まとめです。最後までご覧くださいませ。