涙(なみだ)

プロローグ

お世話になった人へ、感謝の手紙を書いた。

思わず吹き出した感激の涙が、万年筆で書いた文字を滲(にじ)ませた。

涙で滲んだインクの文字が、文字を超えた情感を伝え、読む人に深い感動を伝えることだろう。

同じ文章を使うとしても、滲むことのないメール文字だけでは、この滲みが伝える思いは、相手に伝わらない。

ITはマスターしなければいけないが、使いこなすのは人間の感性であることを忘れてはならない。

私はそれも磨いていきたい。

お客さまや仕事仲間の一人ひとりが背負っておられる人生にまで、澄みきった、

温かい、思いやりのある…

そうしたこころの眼で、正しく見ることが出来るようになりたい。

……・・

涙というテーマで、2つの逸話を紹介いたします。

一つ目、良寛の涙

    みささんご存じの良寛が60歳の頃の話です。

二つ目、ファラデーの涙

    今の電気工学の基礎を作ったと言われる英国のM・ファラデー(化学者、物理

    学者、1791~1867)が医科大学の講義をしていた時の話です。

    実は、私が一番すきなお話です。

    明日夜、2話同時に投稿致します。

ちょっと長い文になりますが、興味のある方はご覧くださいませ。