時間勝負か付加価値勝負か(第3編)
時間勝負か付加価値勝負か(全3編中3編目)
戦略の違いを感じて頂ければいいのですが・・・
最後の第三編は「お寿司」です
…お寿司…
築地市場の場内の鮨店には美味しい寿司屋さんが多い。築地だから当然だろうと思われるかもしれませんが、そうでないところもあります。
その違いは、何でしょうか?
鮨通を名乗る友人が「鮨屋は、お客さまとの対人販売。大将や職人さんのキャラクターが大事なんだ」と言っていました。
こちらの職人さんは、実に『職人としてスマート』で、自分の技を押し付けたり、必要以上に客の会話に入り込んだりしないが、明るく、さりげない心遣いを忘れい・・・。
さりげなく『トロ鉄火』をオマケしてくれるところもある。
そして、何よりも特徴としていえることは、握るのが速い!
混んでいる時間帯でも、いったん注文すれば、ほとんど客を待たせることはない。
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どうやら、美味い鮨屋とそうでない鮨屋の分かれ目は、この握るスピードのようです。
美味い店の鮨職人は小気味よいテンポで、次々と技の結晶を仕上げてゆきます。
反対にまずいすしやは、やたら握るのが遅い。テンポが悪いので、食べる客の方も調子が狂ってしまいます。
以前、この店へ同窓の仲間と来たことを覚えてくれていて「お友達の皆さんは、喜んで下さっていましたか?」と聞いてくれました。
毎日沢山のお客様が来られる中で自分を覚えてくれているというのは嬉しいものです。
お客を待たせない素晴らしい技と気配りは、人を幸せにしてくれるものだ。
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これまで3つの話をしてきました。
身近な商品(食べ物)を例に挙げましたが、企業、個人の行動におきかえることも出来ると思います。
待たせてでも、提供できる付加価値が高ければ立派な対応である。
高度の技で、お客さまを待たせない、同時に「気配り」が提供できるサービスも素晴らしい付加価値といえます。
その付加価値が何もないものや、ただ待たされるだけの企業行動や個人行動では、
その存在感はなくしてしまうでしょう。
※この3連載中のFBフレンドの方から、「私は『心のゆとり』付加価値を選択します」
というコメントをいただきました。ご意見ありがとうございました。
お客様によって、それぞれの満足の種類があります。
いづれにしても、ビジネスの成功は「お客様の期待を超えるサービス」を如何に提供
できるかにあるようです。