常識の疑い方(全4編)その3…満足して欲しいからサービスを控える?

その3

先日、新聞で「小学生の1日の歩数が、1979年には、27000歩だったのが、2007年には12000歩になっている」(ちょっとデータが古いですね)

という情報を目にしました。

この数字が、ある程度信頼できるとすると、減っている原因は何だったと思いますか?

学習塾を初めとする習い事と、家庭内での各種ゲーム、そして治安への不安が大きいのではないかと思います。

外でのかくれんぼなど、見たことがありません。

そして、習い事に着目してみます。

自分の周りにも、スポーツに芸術、そしてお勉強と、子供達が、とても忙しい様子を良く見ます。

親としては「将来役たつものを、身につけてほしい」ということでしょう。

しかし、歩く距離が半減するほど忙しいというのは、

この目的を考えるとどうなるのでしょうか?

……………

これからの時代、生き抜く力の源泉として重要なものに、自分から動く力や、自分で考える力があります。

しかし、やるべきことを、どんどん与えていたら、自分から動く姿勢はなかなか身につかないのではないでしょうか?

この点、K.I.T虎ノ門大学院主任教授の三谷宏治氏は、

「子供達には、暇と貧乏とお手伝いを与えよう」と言っています。

この考えに賛成される人は多いことでしょう。

と言っても、ただ放っておくということではありません。

例えば、海が近い所にお住まいの方は、海に親しむ機会は持たせてみたいと思っておられることでしょう。

「そこらにあるもの」の方が、自然な学びが得られそうだからです。

しかし、海でのスポーツなどを、本格的にやらせるかどうかは、本人の気持ち次第。

それも、ただ効率よく覚えるのではなく、(考えさせるため)イヤにならない程度に試行錯誤させながら、やらせる場を選ぶと思います。

その一方で、何も予定が入っていない時間もとっておきたいものです。

ゲームもテレビも無ければ、子供は、自分で遊びを考え始めます。

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ビジネスの状況でも「目的を考えると、普通とは違うやり方になる」ことがあります

例えば、サービス業で、あえてお客さんにとって便利とか、至れり尽くせりにしないことがあるかもしれません。

例えば、飲食店で、グループ内の席の間が、若干狭い、「立ち上がろうとすると相手に声を掛けないと難しい」というように、あえてしてみるかもしれません。

実はそれが、お互いの距離感を縮めたりするならば、むしろ目的にかなっていることになります。

では、このパターンでうまく「常識を疑う」ためにはどうしたらよいでしょうか?

ひとつの考え方を、書いてみたいと思うのですが、

皆さん、ご自身の意見を少し考えて見て下さい。

明日まとめをしたいと思います。

それでは、「キュ」