人を感動させることの利益(全3編)その3
人間は利益のためか、損失を避けるために、常に行動する動物であると云われるように、無意識のうちにも、いつもシビアに損得勘定を計算しながら行動しています。
また、人に何か親切や善意をしてあげる時には、当然のこととして、その見返りを期待して行うものです。
だから、反対に全く見返りを期待しない、親切や善意の行動に、出会うと戸惑ってしまい、余計に心を揺り動かされるのかもしれません。
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「全く見返りを期待しない」というのが、人を感動させる「鍵」と言えそうですが、更に究極を言えば、その行為を私のために、しかし私に知られないようにやってくれていたことに、ある時偶然分ったというような時、その感動は何倍もの大きなものになっているでしょう。
その人に対する感情は好感というようなレベルのものでなく崇高なものになります。
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聖人君子でもあるまいし、知られないようにやってあげることなど、とても出来ないと云われるかもしれません。
ただそんな行為に対し、必ず見返りがあります。
それは自分の気分が良くなることです。
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最近の大脳生理学で分かってきたことは、人に何か良いことをしてあげると、そういうホルモンが分泌されるようなのです。
私達はたいがい、いつも自分のことばかり考えているので、その状態が続くと脳が披露し、うつ病やその他の精神的な病の原因になります。
だから人を喜ばすことを考え、それを実践することは、疲れた脳を休ませ、快適でハッピーな気分にさせるということです。
人を感動させることで、得られる一番の利益かもしれません。
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明日から、全4編2話、「神々は見ている」というテーマでインドの寓話と私たちの国の実話を紹介し、それぞれの感想を書きたいと思います。
小さいとき、誰も人が見ていなくても「お天道様がみているよ」と親から言われ、どんな時でも悪いことをしない抑止力がありました。あれの話です。
現在はどうなんでしょう?
それでは、みなさま 「キュ」
91.神々は見ている(全4編:2話)「ひび割れつぼ」その1
その1
インドの寓話に、とても良い話があるので紹介致します。(その2)でまとめを致します。