東日本大震災から5年(全8編)その2「新垣満さんの話」

この曲は、災害、事故、病気、その他の理由で亡くなった人の遺族にとって、とても癒される曲です。

身近な家族の一員が無くなるというのはとても悲しい出来事です。

しかし、「いつも近くで温かく見守っているから、いつまでも悲嘆にくれずに、前向きに生きていていきなない」

と、励まされる曲でもあります。

この前向きなイメージが伝わるのは、作詞作曲家「新井満」さんの、人生観から来ているようです。

沖縄・読谷村(よみたんそん)出身の盲目のテノール歌手・新井満さんにまつわる話が、英語の教科書に取り上げられています。

障害を乗り越えて歌手になった生い立ちを紹介し、モットーである

「ナンバーワン(1番)にではなく、オンリーワン(唯一のもの)になろう」

という言葉が、生徒たちへのメッセージです。

教科書に取り上げられたことについて、新垣さんは

「自分にしかない魅力や、自分らしさを大切にすることの大切さを今の中学生に伝えたい」と話しています。

目が見えない自身の境遇を恨んでいた14歳の少年が、

ある日、ラジオから流れてきた讃美歌を聴き、

これをきっかけに周囲の人に支えられながら、

歌と共に成長していく様を描いています。

全国を回ってコンサートを開き、その歌声と生き方で多くの人を感動させている新垣さん

「自分の生い立ちをマイナスにとらえ、自分自身を恨んでいたが、

沢山の人と出会い力をもらってここまできた。

自分を大切にすることが他の人も大切にし、平和の一番根っこの部分にもつながる。

命の有難さ、人と人とのつながりを考えるきっかけになれば嬉しい」と話した。

この曲を聴いていて、思いだす詩があります。

明日は、金子みすずさんの詩で、「繭(まゆ)と墓」を紹介します。

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金子みすずさんは、大正時代の末期に、彗星の如く登場し、悲運の果てに若くして自殺した天才女流詩人です。

彼女は子供達や宇宙の成り立ちを優しい詩の言葉に託し、大切な心のありかを詠っています。

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「繭(まゆ)と墓」

蚕(かいこ)は繭(まゆ)に はいります、

きゅうくつそうな あの繭に。

けれど 蚕は うれしかろ、

蝶々に なって 飛べるのよ。

 

人は お墓へ はいります、

暗い さみしい あの墓(はか)・・・・・

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それでは、みなさん 楽しい週末を 「キュ」