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東日本大震災から5年(全8編)その5.2/2

私に任せて下さい(2)

無理だと誰もが思っても、むなしい時間だと知っていても、人々は毎日、同じ場所に来て、行方不明の家族をひらすら探しまわる。

その側で、懸命に活動する自衛官の姿が、どんなに心の支えになっていることだろうか。

……………

「俺、自衛隊に入る」と、小学生は次のようなことを言った。

津波にのまれた父親が、帰ってくるのではないかと毎日、ずっと海を見つめていたところ、若い自衛官に声を掛けられた。

そして、小学生が、毎日そこに、立っている理由を話すと、

その自衛官は、何も言わずに肩に手を置いて、

暫くの間、一緒に海を見てくれたのだという。

震災の悲しいを乗り越えた時、彼らの姿は、もう被災地にはいないかもしれない。

だが、強く優しい戦士達の物語は、日本人の心に刻まれるであろう。

……………

3歳の男の子の遺体を発見した時のことである。

母親が探していたのを知っていたので、母親に連絡して、確認して貰うことにした。

変わり果てた姿だったが、母親は服装で、我が子と分ったようだった。

母親は、自衛官に丁寧に頭を下げながらこう言った。

「最後にお願いです。我が息子を最後に抱っこさせていただけませんか?」

収納袋のままでした。

お母さんはその子を抱きしめるとこう話しかけた。

『よかったね。自衛隊さんが助けてくれたよ。

お前も今度生まれ変わって、大きくなったら自衛隊に入れてもらおうね』

と泣いていました」

隊員たちは、手を合わせ、線香をたいて見送った。

………………

なぜ、自衛隊がこんなにも長時間、感情を抑えながら活動を続けられるのだろう。

おそらく日頃、もっと厳しい訓練をしているからだろう。

逆風の中、それを突破する気力が各所で期待されている。

私達は、日頃その気力が、どこまで充実しているか、

率直に見つめ直すことが必要である。

毎日仕事を出来る幸せを、毎日生きていられる幸せを噛みしめたい。

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明日は、新聞記事を参考に書いた「釜石の奇跡から学ぶ」のお話しをします。

「釜石の奇跡」という言葉の中に、多くの学ぶべき教訓がある。

釜石市内の小中学校での防災教育で、

特に重きを置いたのが「自然に向かい合う姿勢」を、子供達に与えるということである。

そして彼らに伝えたのが、次に挙げる避難三原則だった。・・・・・・

 

それでは、みなさん 今日も素敵な一日を  「キュ」