夢を創る肯定的カモ(全5編)その1

冬になるとシベリア周辺より渡って来る野生のカモは、

年々数が減少していると言われています。

一方日本だけでなく、アメリカもヨーロッパも、アジア諸国でも、

地球を覆い尽くさんばかりの大群の「カモ」が押し寄せています。

中でも日本は一番多いのではないかと思われる「カモ」が、

次のような「かも」です。

すなわち、

「こんな世の中では、幸せになれないかも

「赤字に転落するかも

「儲からないかも

「リストラで解雇されるかも

「もっと悪くなるかも

「この給料では結婚できないかも

悲観的な現状分析や、先の読めない見通しが公表されるたびに、

かも」の群は大群になり、

一段と凶暴になって、

ますます人を脅かすようになります。

しかし、その一羽一羽の「かも」は、決して凶暴でも邪悪でもありません。

むしろ弱々しくて、おびえた目すらしています。

「ダメかも

「出来ないかも

「うまく行かないかも

不況、不景気の真の正体は、

リーマンショックでも、円高でも、円安でもありません。

生産調整でも、雇用不安、或いは消費低迷でもありません。

確かにそれぞれ、何らかの影響を与えあっていることは事実でしょう。

そんな中で、一番影響度が強いのは、

「経済は、人の審理で動く」ということです。

………………

景気を悪化させ、それを長引かせ、世の中を暗く閉鎖させてしまうのは、

私たち一人ひとりの心に住みついた、

このバーチャルな「かも」の群なのです。

マイナス情報に発生する「否定的なかも」、

言い換えれば

コントロール出来ない不安な集団心理こそ、不況の真の実態です。

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明日(その2)はここから、始まります

この話を聞くと思い出されるのは、

ご存知「平家物語」にある「富士川の戦い」の話です。

駿府の国・富士川の戦いの話…

駿府の国・富士川を挟んで、源平のにらみ合いが続いていたある夜のこと。

突然、川辺の水鳥が一斉に飛び立ちます。

「その羽音を、敵の夜襲と勘違いした平家の軍勢は、

たちまち大混乱に陥り、

戦わずして、命からがら逃げ出した」という話です。

この平家も、源氏に負けたのではありません。

「源氏の坂東武者は強いかも

「この戦いは負けるかも

という脳内の「否定的なかもに負けたのです・・・

※こらからのお話しの中盤に、

あの「ガリレオ・ガリレイ」さんも登場しますよ・・・

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みなさん、素敵な週末をお過ごしくださいませ。

それでは、 「キュ」