夢を創る肯定的カモ(全5編)その2

この話を聞くと思い出されるのは,

ご存知「平家物語」にある「富士川の戦い」の話です。

駿府の国・富士川の戦いの話…

駿府の国・富士川を挟んで、源平のにらみ合いが続いていたある夜のこと。

突然、川辺の水鳥が一斉に飛び立ちます。

「その羽音を、敵の夜襲と勘違いした平家の軍勢は、

たちまち大混乱に陥り、戦わずして、命からがら逃げ出した」という話です。

この平家も、源氏に負けたのではありません。

「源氏の坂東武者は強いかも

「この戦いは負けるかも」

という脳内の「否定的なかもに負けたのです。

ちなみに富士川は、今もカモの飛来地になっています。

毎年多くのカモが渡ってきます。

美味しいカモ料理のお店があちこちにあり、

シーズンには、かもハンターが集まってきます。

兵士を敗走させた水鳥も、多分かもだったのでしょう。

恐るべきことは源氏でも景気後退でもなく、

人の脳に生まれる「かも」の方かもしれません

………………

自分の心はいくら変えようと努力しても、

なかなか変わってくれません。

しかし、人の脳を外から変えるのは、意外と簡単なようです。

同じ内容を繰り返し脳に覚えさせます。

ただそれだけのことと言われています。

……………

かつてオウム真理教で、

「修行、修行、就業…」

「お布施、お布施。お布施…」

と際限なく吹き込んだテープを信者に聞かせました。

「修行するぞ、徹底的に修行するぞ、とことん修行するぞ」。

永遠と聞かされ、それが心に刷り込まれ、

修行せずにいられなくなったという話があります。

日常会話や、マスコミ報道を通して聴かされる、景気のマイナス情報も、

これとよく似ています。

……………

いくら楽天的な人でも、暗い情報ばかり聞かされたら、

1か月で悲観的になってしまいます。

「これはまずいかも

「うちも厳しいかも

「あと2.3年は立ち直れないかも」と思い込んでしまうのでしょう。

明日(その3)はここからです。

一方、世の中には、大変な不況にもかかわらず、

イキイキしている人や不景気になってかえって「よし、チャンスだ!」と、

元気な人や会社があります。

「今こそ、金なし、学歴なし、の俺が活躍する時かも

「へばっている大手を出し抜くチャンスかも」・・・・・

それでは、みなさん、また明日朝 「キュ」