アクバルとビルバル(全3話)その1
インド・ムガール王朝第三代皇帝アクバルは、戦場で誕生しました。
当時のインドは戦国時代であり、
学芸に親しむヒマが全くない武人中心の時代でもありました。
その所為か、皇帝アクバルは学芸に関心が厚く学者を尊敬していました。
その側近にビルバルという面白い学者がいて、
その知者ビルバルと皇帝アクバルとの対話や逸話が沢山残されています。
今回、2話紹介いたします。
逸話その1
宮廷に国中の賢人を集め、壁に1本の線を引きアクバルはこう言いました。
「誰か、この線に触れることなく、それを短く出来ないか?」
賢人達は、皆押し黙ったまま、誰も出来ないでいました。
そこへ、ビルバルが登場します。
ビルバルがやったある行為を、見て宮中内はどよめきます。
皇帝が出した問いの本質を見抜き、ビルバルが見事に正解したのです。
皆さんならどうしますか?
(ヒント)
長い短い、大きい小さい、有名無名、大物小物、上手下手、美味い不味いは、
全て相対的なものです。
絶対的ではありません。
だから、皇帝が出した「短くせよ」という問いに対しては、
相対的に短くすればいい訳です。
手を触れないで絶対的に短くすることなど出来ません。
明日(その2)はここからです。
だからビルバルは、
皇帝が書いた線の横に、〇〇〇〇〇を引いたのです。
〇〇〇〇〇が正解です。
日常生活や経営に於いても、絶対の世界と相対の世界があります。例えば、売り上げや、利益、社員数等、定量化できるものは全て相対の世界です。
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それでは、皆さま、素敵な一日を 「キュ」