常若(とこわか)(全3編)その3

第62回(平成25年)のご遷宮には、

およそ500億円のお金がかかったそうです。

国からの補助はありません。

しかし、

一見無駄の様に思える20年ごとのご遷宮

日本人の叡智と、

技術の伝承を守ってきたのです。

だから、日本のルーツであり、

DNAである伊勢神宮を守っていくことは

歴史や伝統といった、

日本そのものを守ることでもあります

・・・

江戸時代には「おかげ参り」といって、

一生のうち一度はお伊勢様にと、

人口の6分の1の500万人が参拝したといいます。

江戸からだと1日40km歩いて

約2週間かかります。

つまり、1日に10時間歩かないと

達成できない距離でもあります。

それほどに古くから大切にされた伊勢神宮

・・・

以前、

ある企業から伊勢神宮神職として

出向された方が話して下さいましたが、

神官に配属されて一番驚いたことは、

「廊下で出会った偉い神職の方々が、

常に一旦立ち止まり、

深々と礼をして挨拶してくれたことです」

そこには上下も新参者もない、

「真の礼」という凛とした美しい礼儀作法と、

相手を敬う心があるのです

また、巫女(みこ)さん達のことを、

「ひめさん達は・・・」

と優しく言っていたのが

印象的だったとのことであります。

・・・

「何ごとの おわしますかわ知らぬども かたじけなさに 涙こぼるる」(西行法師)

連綿と2000年続く伊勢神宮

常に新しく再生する、

常若(とこわか)の神宮

そこには、何か目には見えない、

厳かで有り難い、

涙が流れるような深い感動があります。

(終わり)

・・・

コンプレックスのない人間って、この世界にいるのかな?

みんなこの世に生れ出たのには意味があるのです。

明日は、そのようなことのお話です。

ここから始まります。

・・・

 ある時、

神様がお世話をしている庭園に入ってみると、

神様が植え育てられた草木達が、

今にも枯れそうにしおれている姿を見ました。

このところ、雨も適当に降っており、

太陽も燦燦と輝いているのに、

どうしたことなのでしょう。

・・・・・・

驚いた神様は、

あわててその訳を木々や草花に尋ねました。

すると、

ツツジは「私はのように、もっと背が高くなりたいと望んでいるのです。の木のように、大空高くぐんぐん伸び、左右にも格好よく枝を張りたいものです。それが出来ません」と、元気なく答えました。

の木は・・・

題して「神様の庭から(全3編)です。

・・・

それでは みなさま 今日も素敵な一日を

被災地の早期復祈りながら 「キュ」