人生は一度きりの晴れ舞台(全2編)その2
人は時として、何もかも放り投げたくなる心境に陥ったり、怒りがフツフツと湧いてきたり、キレそうになってしまったりする。
特に、勢いがある若い時は、このむき出しの未熟な自分を出してしまうことがある。
棄て鉢になり、どうでもいいやと投げてしまう。「オレはオレだ」とか、「関係ねえ」と。
しかし、これを仕事の場でやってしまったら、おしまいだ。
そんな時は、自分のことしか考えられない。
いわゆる、自暴自棄の、自己中心的な考え方。
だから、誰に見られようと関係ない。
そういう姿をみて「格好いい」とカン違いする若者も出てくる。
しかし、それは、舞台ではウケない。
人生という舞台は、素顔のママで出演出来るほど甘くはない。
舞台からは暗くて見えにくいが、多くの観客が見守っているのだ。
お客様は、上演中はひと言も文句は言えないが、舞台が終わり、外に出てから鋭い批判をする。
だからこそ、自分をもっと客観的にながめ、人前で恥ずかしい演技をしていないか、もう一度確かめてみる必要がある。
毎日の舞台に演技力も磨かず、不用意に出てくるのは、あまりにも舞台をナメている。
舞台に上がる前には準備が必要。
人生は一度きりの晴れ舞台なのだから。(終わり)
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「私は人生を、魂の力を試す材料だと考えている」
-ロバート・ベラウニング(イギリスの詩人)-
無口な子供だと言われ続けてきた人が、小さな勇気を奮って、人生の生き方に変化を見つけていったプロセスを語った内容を参考にまとめてみました。
「無口と言われ続けて」(3~4編)のお話です。