先ず与えること(全3編)その2
これが宿題です。そのうちに、あなたが一番幸せな人になることを請け負います。
もし幸せになれなかったら、 飛行機に4時間乗って、私のところにいらっしゃい』と博士は言いました。
その老婦人は、心が虚ろでたまらなかったので、さっそくこれを試してみました。
博士から言われたとおりに、 今月は誰が誕生日か調べ、きれいな鉢を作りました。.
誰にも見つからないように、 朝三時に起きてこっそり鉢を届けました。
そのうちに、そのことが町で評判になりました。
この町は素晴らしい町で、 天使が誕生日にすみれの鉢をお祝いに持って来てくれる、 という噂がたちました。
なぜなら贈り主が分からなかったからです。
その人はエリクソン博士に電話をかけて「誰にも気づかれないで宿題は成功しています」 と報告しました。
博士は『あなたはどうですか、まだ不幸ですか』と聞きました。
老婦人は「えっ、私が不幸だなんて・・」と答えました。
『あなたは半年前に私のところに来て、「私ほど不幸な者はおりません。お金もあるし立派な家もあるけれど、 心の中は空っぽです」 と、私に話したではありませんか』とエリクソン博士が言いました。
老婦人は 「そうでしたね。すっかり忘れていました」と答えました。
明日(その3)はここからです。
3ヶ月が経ってクリスマスがきました。
クリスマスの夜に、その老婦人からエリクソン博士にまた電話がかかってきました。
「先生、今日のクリスマスほど不思議なクリスマスはありませんでした。庭師が、大きな門のそばにクリスマスツリーを飾りました。 今朝、そのツリーの下に、クリスマスプレゼントがたくさん置かれていました。 その贈り物には名前もなんにも書かれていません。でもどれも私がほしいようなものでした。 」・・・