30)習慣を変える・ペンとインクつぼ(♪♪♪全3編)その1
■どんなに方法論を学んでも・・■
詩人の机の上で、ペンとインクつぼが話をしていました。
インクつぼは、威張って言いました。
「私は自分が実に、たいしたものだと思いますね。詩人が描く素晴らしい世界の元は、私なんですから。詩人が書くものは、みんな私の中から、出てくるものですからね!」
威張る、インクつぼに向かって、ペンがフンと笑いました。
「考えが足りないよ。君は、インクの液を出して、紙の上に見えるようにしているだけじゃないか。紙に素晴らしい世界を描きつけているのは、この僕なんだよ!」
しばらくすると、詩人が、バイオリンの演奏会から帰ってきました。
詩人の心は躍っていました。
「素晴らしい演奏会だった。バイオリンノ弦と弓が紡ぎだす音楽は、私の心を大きく揺さぶった。確かに、あの素晴らしい音楽は、バイオリンから出て来たのに違いない。しかし、それを生み出したのは、バイオリンの弦と弓ではなく、演奏したあの音楽家なのだ!」
詩人は、その感動をペンとインクで書きつけました。
詩人が、出て行くと、ペンが、インクつぼに話しかけました。
「君、詩人が書いていたこと、分かったかい?うぬぼれてはいけないよ」
「君こそ、思い上がっているんじゃないかね」
ペンとインクつぼは、またいつものように、言い合いをすると、さっさと寝てしまいました。
その時、詩人は、眠れないまま、心に溢れてくる美しい世界に浸っていました。
「この思いを、明日書こう」
やっぱり素晴らしい世界を考えだすのは、ペンでもインクつぼでもなく、詩人だったのですね。
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みなさま こんばんは。今日の四日市は暑かったなあ~。
みなさまの街はいかがでしたか?
明日西日本の台風が来るようです。
災害の被害がないことを祈ります。それでは 「キュ」