36)夢を創る肯定的カモ(♪♪♪全5編)その2

この話を聞くと思い出されるのは ご存知「平家物語」にある「富士川の戦い」の話です。

駿府の国・富士川の戦い」の話です。

駿府の国・富士川を挟んで、源平のにらみ合いが続いていたある夜のこと。

突然、川辺の水鳥が一斉に飛び立ちます。

「その羽音を、敵の夜襲と勘違いした平家の軍勢は、たちまち大混乱に陥り、戦わずして、命からがら逃げ出した」という話です。

この平家も、源氏に負けたのではありません。

「源氏の坂東武者は強いかも」「この戦いは負けるかも」という脳内の「否定的なかも」に負けたのです。

ちなみに富士川は、今もカモの飛来地になっています。

毎年多くのカモが渡ってきます。

美味しいかも料理のお店があちこちにあり、シーズンには、かもハンターが集まってきます。

兵士を敗走させた水鳥も、多分かもだったのでしょう。

恐るべきことは源氏でも景気後退でもなく、人の脳に生まれる「かも」の方かもしれません。

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自分の心はいくら変えようと努力しても、なかなか変わってくれません。

しかし、人の脳を外から変えるのは、意外と簡単なようです。

同じ内容を繰り返し脳に覚えさせます。ただそれだけのことと言われています。

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かつてオウム真理教で、「修行、修行、就業…」「お布施、お布施、お布施…」と際限なく吹き込んだテープを信者に聞かせました。

「修行するぞ、徹底的に修行するぞ、とことん修行するぞ」。

永遠と聞かされ、それが心に刷り込まれ、修行せずにいられなくなったという話があります。

日常会話や、マスコミ報道を通して聴かされる、景気のマイナス情報も、これとよく似ています。

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いくら楽天的な人でも、暗い情報ばかり聞かされたら、1か月で悲観的になってしまいます。

「これはまずいかも」「うちも厳しいかも」「あと2.3年は立ち直れないかも」と思い込んでしまうのでしょう。

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みなさま こんばんは。素敵な週末をお過ごしくださいませ。

おやすみなさい。 「キュ」