84).仕事を楽しむ(♪♪♪全4編)その3
それから数週間後、休憩室の片隅に電子レンジが置かれました。
増田達は、温かい弁当を食べることが出来るようになりました。
初めて温かい弁当を食べることはできたものの、外では一度やんだ粉雪が、再び降り始めたようです。
このところ冷え込む夜が続き、水をまいても氷りと化してしまう状態でした。
同僚が言いました。
「風が吹くと氷が無くなるんだけどな」
「それは、もしかして活かせるかも」
増田は、今度は自ら進んで金田に相談することにしました。
金田に説明している最中に、同僚が後ろから口を挟みました。
「そうは言っても都合よく風は吹かないからな。巨大な扇風機でもあれば別だけど・・・」
それから数日後。パーク内に想像を絶する光景が広がりました。
数十機の業務用扇風機が各エリアに配置されているのです。
さすがに増田はびっくりして金田に尋ねました。
「あんたは、どうしてここまでやるんだ。管理者でもそこまではなかなかやれないよ」金田は答えました。
「ぼくは管理者である前に、ディズニーランドのキャストです」
「キャスト?」
「そうです。キャストのやるべきことはゲストが、安心して楽しめる環境を作ること。だから従業員はみんなここではキャストなんです」
・・・
おはようございます。今日も宜しくお願いいたします。
今日も元気にいきましょう! それでは 「キュ」