人間理解『大相撲力士…栃東の戦い方』(その二)

当人の栃東はというと、「本当は思い切ってぶつかるつもりであったが、勝ち越しが掛っていたし、緊張してつい…。とっさに動いちゃった」とちょっぴり照れくさそうだった。この癖がある為、これまでも技能賞の常連なのに、賞の対象から外されることがあるのです。マイナス評価を受けることが分かっていながら、本人も何故そうなるのか、解っていない。これもまた「性(さが)」の領域であろうか。一方、これまで癖であった引く欠点を直し、前に出ることに専念した福岡県直方出身の小結魁皇が、友綱部屋としては、84年ぶりにゆうしょうし、殊勲・敢闘両賞を手にしました。「性(さが)」だと言って割り切っていては成長しません。