2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

109三つの話(全3話)3連載

(第3話)初めてを作るには 日常の中に食材を見つけるには、常に好奇心を持っていることが大切です。 誰でも、自分の知らないことに対して、興味がすごくあるでしょう。 例えば料理屋さんに行って、知らないメニューがあったら頼んでみる。 例えば「たてがみ…

108.三つの話(全3話)第2話

(第2話)有るべきか、無い方が良いか 仏教思想家の「ひろさちやさん」は、「極楽世界はあるか否か」という質問をよく受けるそうです。 その時「あるか、ないか」を説いても、誰も行ったことも見たこともないのだから、いくら説得させようとしても無駄であり…

107)三つの話(全3話)第1話

(第1話)ヒツジとヤギ 川を渡るために、丸太の橋が架けられていました。 その橋は大変幅が狭いのです。 ある日のこと、二匹のヒツジが橋で会ってしまいました。 二匹ともせかせかと橋を渡り始めます。 橋は狭かったので、その二匹は、すり抜ける余地はあり…

106).泥かぶら(全3編)その3

ところが、そんなある日、村に恐ろしい「人買い」がやってきました。 人買いは借金のかたに、一人の娘を連れて行こうとします。 「泥かぶら」と同じ年の親しい娘です。 見かねた「泥かぶら」は、人買いに、自分を身代りにしてくれと頼みます。 こうして、売…

105).泥かぶら(全3編)その2

果たして、「こずえ」の後ろから、父親の庄屋が竹の鞭を持ってやって来ました。 庄屋は、大切にしていた茶碗を割られたことで、怒り心頭に達していました。 父親の怒りを逃れるために、「こずえ」は、「泥かぶら」に罪を着せてしまいます。 怒り狂ったような…

104)泥かぶら(全3編)その1

演劇「泥かぶら」をご覧になられた方もおられるでしょう。 昭和27年の初演以来文部大臣奨励賞を受賞し、国内外で15000回以上も上演されている眞山美保作・演出の名作。 子供から大人まで楽しめて心洗われる美しい劇です。ストーリーをご紹介します。 ……………・…

103)「扉の国」と「障子の国」(全2編)その2

先の東日本大震災の時のような非常時になると、そのよき資質が現れる。 海外メディアが驚嘆した「日本人らしさ」であります。 しかし、アメリカを筆頭に他国と行くと、この以心伝心が通じないことが多いと聞きます。 言語も習慣も違う多民族国家の中では、自…

102).「扉の国」と「障子の国」(全2編)その1

※『アメリカなう』小学館より アメリカで、『申込期限終了』とか「満員御礼」とか言われても、あきらめちゃいけません。 強い熱意を持って体当たりしたら、大抵の扉は開かれます。 というか、むしろ「その熱意がうれしいよ」と大歓迎されちゃったりするから…

101)良いところを見ませんか(全3編)その2

「いくら努力しても、うまくいかない」「一生懸命頑張っているのに、いつも失敗ばかりしてしまう」と嘆いている人は、「人生は、思うようにいかないものだ」という、信じ込みがあるのかも知れませんね。 そんな思いを持って、人生という映画を観ると、「思う…

100).良いところを見ませんか(全3編)その1

「とても面白いから、絶対に見た方がいいよ」と、友人に誘われて映画を見に行きました。 その友人はストーリーのタネ明かしをしない程度にどんなところが楽しいのかとか、こんな興味深いシーンがあるよとか、事細かく教えてくれたのです。 観にいって大正解…

99)世の中はここより他になかりけり(全2編)その2

『魂をゆさぶる禅の名言』双葉社より 玄峰(げんほう)老師がいつも口にしていた言葉が、この「世の中はここよりほかになかりけり」である。 静岡県の三島市に、山岡鉄舟が通ったという、白隠禅師ゆかりの名刹、竜沢寺(りゅうたくじ)がある。 しかし、戦後…