2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

祈りの手(全2編)その1

「祈りの手」 という有名な絵があるの ご存じでしょうか? アルブレヒト・デューラー(1471-1528) というルネサンス時代の 優れたドイツの画家がかいた作品です。 その作品にまつわる感動的な話です。 一部割愛し掲載します。 ・・・・・・・・・・・・・・・…

「早くしなさい!」と「ゆとり」その2

そこで、時間泥棒とモモとの間で、 「時間争奪戦」が始まります。 壮絶な戦闘の結果、 最後にモモが勝って、 町にゆとりと心の平安が戻るという、 誠に象徴的な童話です。 人々がその時「無駄な時間」と 勝手に思っていたのは、 実はその人々がその時にしか…

55.「早くしなさい!」と「ゆとり」(全2編)その1

西ドイツの童話作家、ミヒャエル・エンデの 『モモ』という童話があります。 イタリア・ローマを思わせるとある街に現れた 「時間貯蓄銀行」 と称する灰色の男達によって 人々から時間が盗まれてしまい 皆の心から余裕が消えてしまいます。 しかし貧しくとも…

神様の庭から(全3編)その3

私が花を咲かせると、 喜んでくれる人がいるのも嬉しいことです。 私にしか咲かせることのできない花だということも、わかってきました。 ときには、私のかたわらで足を止めて ひと休みする人もいて、 びっくりすることもあります。 「山路来て 何やらゆかし…

神様の庭から(全3編)その2

ここまで読まれて如何でしょうか? この話から感じたことを、 スミレさんの言葉として続けてみます。 スミレさんの言葉の続きです。 「これまで色々ありましたが、 私はスミレとして、生まれてきてよかったです。 私は、松さんのように背がたかくありません…

神様の庭から(全3編)その1

ある時、 神様がお世話をしている庭園に入ってみると、 神様が植え育てられた草木達が、 今にも枯れそうにしおれている姿を見ました。 このところ、雨も適当に降っており、 太陽も燦燦と輝いているのに、 どうしたことなのでしょう。 ・・・・・・ 驚いた神…

常若(とこわか)(全3編)その3

第62回(平成25年)のご遷宮には、 およそ500億円のお金がかかったそうです。 国からの補助はありません。 しかし、 一見無駄の様に思える20年ごとのご遷宮が 日本人の叡智と、 技術の伝承を守ってきたのです。 だから、日本のルーツであり、 DNAである伊勢…

常若(とこわか)(全3編)その2

お伊勢さまに お神楽(かぐら)を奉納すると、 神楽殿で、専属の楽師による雅楽と、 舞女(まいひめ)の倭舞(やまとまい)、 男の舞人による剣を身にまとっての 人長舞(にんじょうまい)を見ることができます。 営々と続く日本伝統美がそこにはあります。 …

常若(とこわか)(全3編)その1

伊勢神宮には、 式年遷宮(しきねんせんぐう)という、 20年ごとにお社(やしろ)を建て替える儀式があります。 遷宮ではお社を新しくするのみならず、 2000種類近くのご装束や、 500点に及ぶ御神宝や神具も古式そのままに、 すべて新たに造り替えられます。…

「扉の国」と「障子の国」(全2編)その2

先の東日本大震災の時のような 非常時になると、 そのよき資質が現れる。 海外メディアが驚嘆した 「日本人らしさ」であります。 しかし、アメリカを筆頭に他国と行くと、 この以心伝心が通じないことが多い と聞きます。 言語も習慣も違う多民族国家の中で…

148.「扉の国」と「障子の国」(全2編)その1

※『アメリカなう』小学館より アメリカで、 『申込期限終了』とか「満員御礼」とか言われても 、あきらめちゃいけません。 強い熱意を持って体当たりしたら大抵の扉は開かれます。 というか、むしろ「その熱意がうれしいよ」 と大歓迎されちゃったりするから…

泥かぶら(全3編)その3

ところが、そんなある日、 村に恐ろしい「人買い」がやってきました。 人買いは借金のかたに一人の娘を連れて行こうとします。 「泥かぶら」と同じ年の親しい娘です。 見かねた「泥かぶら」は、 人買いに、自分を身代りにしてくれと頼みます。 こうして、売…

泥かぶら(全3編)その2

果たして、「こずえ」の後ろから、 父親の庄屋が竹の鞭を持ってやって来ました。 庄屋は大切にしていた茶碗を割られたことで 怒り心頭に達していました。 父親の怒りを逃れるために、 「こずえ」は「泥かぶら」に罪を着せてしまいます。 怒り狂ったような庄…

145.泥かぶら(全3編)その1

演劇「泥かぶら」をご覧になられた方もおられるでしょう。 昭和27年の初演以来、文部大臣奨励賞を受賞し、 国内外で15000回以上も上演されている眞山美保作・演出の名作。 子供から大人まで楽しめて心洗われる美しい劇です。 ストーリーをご紹介します。 …………

あなた面白いねぇ(全3編)その3

季節の話題をタイミングよく話すことが出来る人も人気があります。 フグ料理屋の女将さんに聞いた話。 「店に仕事で出始めて緊張がほぐれて来た頃、ついそこにあったフグを口に入れたところ、そのフグには毒が残ったままだった。しばらくすると、力が抜け、…

あなた面白いねぇ(全3編)その2

コミュニケーションの極意は、話をしていて気持ちよくすることだ。 勿論「自分が気持ちよくなる」のではなく 「相手が気持ちよくなる」ということである。 ズバリ言えば、自己満足から、相手満足へと転換させることができれば、それに越したことはない。 お…

あなた、面白いねぇ(全3編)その1

もしあなたが、「あなた面白いねぇ」 と、よくそう言われるなら、人生は順風満帆、 これからも成功が大いに期待される。 なぜなら、 おもしろい人にはまた会いたくなるからだ。 営業マンならばアポもとりやすいし、 部下からは慕われ、 上司、先輩からは可愛…

あなた、どこを見て競争してんの?(全4編)その4

しかし、楽をしたいと怠ける人がいる中で、 楽をしたいと努力する人がいるのです。 それが「どこを見ているか」ということの違いなのです。 どこを見て競争するかで、努力の度合いが大きく変わります。 それは、どこを見るかで、 設定される目標値が変わり、…

あなた、どこを見て競争してんの?(全4編)その3

会社で若い方に、 「今、競争していますか?」とお聞きすれば、 一番に思いつくのは、「身近な同僚」でしょうか。 また「目標としている自分自身」と言う方もいるでしょう。 現代社会において、特に今の日本では、競争を避けて通ることは出来ません。 数年前…

あなた、どこを見て競争してんの?(全4編)その2

ハッキリ言って、お客様は、 皆さんの職場環境など一切興味はありませんし、 考慮もしてくれません。 興味があるのは、目の前にある商品やサービスの価値だけです。 今は大きな企業でも簡単に倒産します。 世界をリードしていた日本の半導体業界も数年で大き…

あなた、どこを見て競争してんの?(全4編)その1

「あなたはどこを見て競争していますか?」 と会社の幹部の方々にお伺いすると、 ほとんどの方は「競合他社です」とお答えになります。 以前の日本の高度経済成長の時代と違って、 特に国内においては限られたシェアを奪い合う状況で、 当然、他社との競争に…

閑話休題…生垣の意味

手入れの大変そうな生け垣が使われる理由は何でしょうか? 阪神・淡路大震災以降、 住宅の耐震性もさることながら、 防・耐火性が、俄然注目されました。 類焼被害で焼失した住宅が多かったためです。 大地震が起きないまでも、 近所で火事が起きるかもしれ…

良いところを見ませんか(全3編)その3

まとめ 「生きていることが楽しくない」 「私は不幸だ」 そりゃ、そんな思いを持って映画を観ていれば、 楽しくない不幸な場面ばかりが見えてくるでしょう。 よく出来た映画は、 時には悲しくつらいシーンもありますが、 必ず主人公は 苦難を乗り越え、 成長…

良いところを見ませんか(全3編)その2

「いくら努力しても、うまくいかない」 「一生懸命頑張っているのに、いつも失敗ばかりしてしまう」 と嘆いている人は、 「人生は、思うようにいかないものだ」 という、信じ込みがあるのかも知れませんね。 そんな思いを持って、人生という映画を観ると、 …

良いところを見ませんか(全3編)その1

「とても面白いから、絶対に見た方がいいよ」 と、友人に誘われて映画を見に行きました。 その友人はストーリーのタネ明かしをしない程度に どんなところが楽しいのかとか、 こんな興味深いシーンがあるよとか、 事細かく教えてくれたのです。 観にいって大…

世の中はここより他になかりけり(全2編)その2

『魂をゆさぶる禅の名言』双葉社より 玄峰(げんほう)老師がいつも口にしていた言葉が、 この「世の中はここよりほかになかりけり」である。 静岡県の三島市に、山岡鉄舟が通ったという、 白隠禅師ゆかりの名刹、竜沢寺(りゅうたくじ)がある。 しかし、戦…

世の中はここより他になかりけり(全2編)その1

医師・高田明和氏の言葉です。 「世の中はここよりほかはなかりけり、よそにはゆかれず、わきにゃおられず。 世の中は、今よりほかはなかりけり、昨日は過ぎつつ、明日は来たらず」 …… 禅では「即今(そっこん)、今」などといって、 今、この場所以外に行く…

閑話休題…どん底からでも頑張れる人

どん底からでも頑張れる人 莫大な借金があっても また夢に向かって立ちあがっていく人。 無収入でも一生懸命になれる人。 どうやら人間は、 状況がどうあれ頑張る人は頑張れるし、 そうでない人は、燃え尽きてしまうようです。 それを分けているものは、一体…

感動する色々な家族像 第5話「最後の晩餐」

「最後の晩餐」 今日は結婚記念日でカミさんと外食した。 レストランは、そこそこに混んでいてガヤガヤうるさかった。 特に隣の家庭がうるさくって、 カミさんとちょっと顔を見合せて、苦笑いをしたくらいだった。 ………… 父親が子供に、色々質問しては笑い、…

感動する色々な家族像 第4話「立派な母親」

「立派な母親」 もう10年も前の話である。 妻が他界して1年が経った頃、当時8歳の娘と3歳の息子がいた。 妻がいなくなったことをまだ理解出来ないでいる息子に対して、 私は、どう接してやればいいのか、 父親としての不甲斐無さに悩まされていた。 実際私…