2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

先ず与えること(全3編)その2

これが宿題です。そのうちに、あなたが一番幸せな人になることを請け負います。 もし幸せになれなかったら、 飛行機に4時間乗って、私のところにいらっしゃい』と博士は言いました。 その老婦人は、心が虚ろでたまらなかったので、さっそくこれを試してみま…

先ず与えること(全3編)その1

ミルトン・エリクソンという有名な心理学者とあるおばあさんの実話です ある時エリクソン博士の旅行先に お金持のおばあさんが訪ねてきました 「私はお金に不自由は全くなく、大邸宅に住んでいます。 イタリアから取り寄せた見事な家具に囲まれて、 コックが…

岩と旅人(全3編)その3

ある日、旅人が歩いていると、目の前に、巨大な岩がありました。 旅人は、岩に向かって「じゃまだ、どけ」と言いましたが、当然、岩はどきません。 言葉が通じないのかなと思って、いろいろと言葉を変えてみましたが、ピクリとも動きません。 そこで、旅人は…

岩と旅人(全3編)その2

1のケースの場合は、「自分は正しい」と思っているので、つい「許せない」「~すべき」が、口癖になってしまい、周りの人に「変わること」を求めます。 自分以外の人を、なかなか認めることが出来ません。 さらに、基本的に、自分の価値観が正しいと思って…

岩と旅人(全3編)その1

人間関係が「しんどい」ケースは、3通りあります。 1のケース ⇒「私は正しい。あなたは間違っている」 自分だけが正しいと思っているので、それに反する行動を他人が取ると、激しく怒りを覚えたり、攻撃したりします。 2のケース ⇒「私は間違っている。あ…

時間を守ること(全3編)その3

池波正太郎氏は、「男の作法」として、「時間厳守」とともに、「食事の作法」についても書いている。 たとえば、「てんぷらは、親の敵にでも会ったように、揚げるそばからかぶりつく」。 てんぷら屋に行く時は、腹をすかして行って、揚がってくるものを次か…

時間を守ること(全3編)その2

昔の作家は、そんなことをしないわけですよ。 夏目漱石でも泉鏡花でも、あるいは森鴎外でも島崎藤村でも、自分の生活で、たとえ女狂いしていようと、会合の時に時間に遅れるなどということはしていない。 みんなきちんとしていますよ。 自分は何をやったって…

時間を守ること(全3編)その1

池波正太郎さんは、「男の作法」の中で、時間を守ることの重要性を次のように表現している。 ・・・ この「時間」の問題というのは、一つ大事なことがある。 それは、自分の人生の一つであると同時に、他人の人生も一つであるということだ。 自分と他人のつ…

欽ちゃんの至誠(全2編)その12

2、3分して戻ってくると、池さんは言いました。 「欽坊、やめなくていいぞ」緑川先生のところへ行って、掛け合ってくれたのです。 その時、どんな談判があったかというと、池さんはこんなセリフで説得したそうです。 「確かにあいつは出来が良くない。しか…

欽ちゃんの至誠(全2編)その1

「至誠」という言葉を大事にした人は、芸能界にもみえます。 「はい」という言葉を大切にし、幸運に恵まれた有名人がおられます。 タレントの萩本欽一さん、あの欽ちゃんです。 お父さんの仕事がうまくいかなくなり、欽ちゃんが小学生の頃から、家はどんどん…

至誠を貫いた三国清三さん(全3編)その3

その時、村上さんは 「鍋洗い一つを見れば、その人の人格が分かる。 技術は人格の上に成り立つものだから、あいつだったら、間違いない」 って言ったそうです。 すごいではありませんか。 でも、それくらいの鍋洗いだったってことですね。 本気の鍋洗いです…

至誠を貫いた三国清三さん(全3編)その2

村上さんはそれを見て、三国さんに、「綺麗に洗えていたね」と、言ったそうですが、三国さんが「今日は、何をさせてもらいましょうか?」と、訊いたところ、また、「そうだなぁ、鍋でも洗ってもらおうか」って、言われたそうです。 で、なんと、このあと三国…

至誠を貫いた三国清三さん(全3編)その1

三国さんと言えば、フランス料理の第一人者です。 「世界に知られる日本人シェフ」と言われています。 三国さんは、昭和29年に生まれました。 で、なんと昭和44年、15歳の時に、北海道でNO1と言われる、札幌グランドホテルの厨房に入りました。 この人、もの…

至誠を貫いた三国清三さん(全3編)その1

三国さんと言えば、フランス料理の第一人者です。 「世界に知られる日本人シェフ」と言われています。 三国さんは、昭和29年に生まれました。 で、なんと昭和44年、15歳の時に、北海道でNO1と言われる、札幌グランドホテルの厨房に入りました。 この人、もの…

197.初めてを始める(全2編)その2

感動プロデューサー 平野秀典さんの「文」を紹介します。 「初めて」を始める いつもの日常の中に、「初めて」をセッティングする。 日常の中で「初めて」を収集する。 うれしい「初めて」 ワクワクする「初めて」 驚く「初めて」 なるほど「初めて」 思いが…

初めてを始める(全2編)その1

年を重ねるにつれて、「初めて」という体験は、どんどん減ってくる。 いつものやり方で処理し、いつもの考え方で問題を解決し、いつもの朝が始まり、いつもの夜が来る。 ・・・ それは、面倒くさくない、ある意味快適な日々のはずが・・・何故か人間は、その…

無口と言われ続けて(全2編)その2

その後。私は、高校へ入学しました。 自宅からは、電車で、十数分の間にあった高校ですが、初めて自分の教室に入った時に、周りを見回して、クラスメイトに知っている顔が、全く居ないことに気づきました。 同じ中学から、何人かは、この高校へ入ったはずで…

無口と言われ続けて(その1)

「私は人生を、魂の力を試す材料だと考えている」 -ロバート・ベラウニング(イギリスの詩人)- 無口な子供だと言われ続けてきた人が、小さな勇気を奮って、人生の生き方に変化を見つけていったプロセスを語った内容を参考にまとめてみました。 ・・・ 子…

人生は一度きりの晴れ舞台(全2編)その2

人は時として、何もかも放り投げたくなる心境に陥ったり、怒りがフツフツと湧いてきたり、キレそうになってしまったりする。 特に、勢いがある若い時は、このむき出しの未熟な自分を出してしまうことがある。 棄て鉢になり、どうでもいいやと投げてしまう。…

人生は一度きりの晴れ舞台(全2編)その1

社会生活は一つの舞台である。 特に、それで報酬を得また人間性も問われる。 仕事の場などは、舞台も舞台、人生における歌舞伎座やアポロシアターやオペラ座のようなものである。 「晴れ舞台」なのだ。 その一挙手、一頭投足が衆人環境の中で行われ、一つひ…

ある大工さんの引退(全3編)その3

話は変わりますが、世界の経営者やビジネスマンに大変な影響を与えた、P・F・ドラッカーは、「プロフェッショナルの条件」の中で、「自分の人生を変えた7つの体験」を書いている。 ・・・【18歳の頃、ハンブルグの有名な私立図書館に勤務していた頃の話があ…

ある大工さんの引退(全3編)その2

私には、この大工さんを笑うことは出来ない。 私もまた、この大工さんと同じようなことをしている気がする。 毎日、毎日、私達も人生という家を建てている。 けれども、建てることに、毎日全力を出していないことが時としてあるのではないだろうか? 「昨日…

素直な心(パート2) 道理を知る(全3編)その3+α

播磨守のこの高見に更に付け加えるべきことは、「盗み」が多くなればさらに物価も上がるということです。 つまり、取り締まりの役人も増やし、家々もカギをふやし、というようなことになれば、いっそう物入りとなって、めいめいの商う物の値段が、更に結び付…

素直な心(パート2) 道理を知る(全3編)その2

わずかに千両の金が増えるからといって、世の風俗を乱してはなりません。 運上金を多くしようとすれば、物の値段が高くなっていくのです。 このことを、よくよくお心得願いたく存じます」 人々は、播磨守の遠いおもんばかりを知って、皆、その言に従ったとい…

素直な心(パート2) 道理を知る(全3編)その1

「素直な心」というものは、広い視野から物事を見、その道理を知ることのできる心である。 寛永の頃に幕府の勘定奉行をつとめた伊丹播磨守康勝は、農民や町民のために利をはかることが多かったといいます。 例えば、その頃、運上金、つまり税金を公儀に納め…

素直な心(パート1)耳を傾ける(全3編)その3

まことに、ゆきとどいた姿と言えるでしょう。 長政が、そういう姿の会合を続けていたということは、一つには自分にも至らない点、気づいていないこと、知らないことがあるのだ。 それは改めなければならないから、教えてもらおうという謙虚な心を、持ってい…

素直な心(パート1)耳を傾ける(全3編)その2

この異見会は、非常に益のある会合となっていました。 そして長政は、その遺書の中にも、 「自分がしてきたことのように、今後も異見会を毎月一度は催すようにせよ」と書き残していたということです。 戦国時代の武将と言えば、とかく戦場で全軍に下知(げじ…

素直な[心耳を傾ける](全3編)その1

「素直な心」を持つことは、人間の成長にとっても、人間関係の改善にとっても、大変重要な要素だと言われています。 お互いが素直な心になれば、していいことと、してはいけないことの区別も明らかとなり、また正邪(せいじゃ)の判別も誤ることなく、何をなす…

武士の孝養(全3話)第三話

立花宗茂の「孝」 立花宗茂は、戦国時代の終わりに生きた猛将である。 立花家は、大友宗麟の一族で当時北九州を治めていた。 ところが、南の島津家が大軍を率いて北九州を侵略。 他の大名は、島津家の勢いを恐れ次々と降伏したが、立花家は最期まで抗戦。 そ…

武士の孝養(全3話)第二話

「孝」を貫く 忠義を尽くす者は、主君が衰退してもその忠義は変わらない。 味方百騎が十騎に減っても、十騎が一騎になっても、主君の側を離れず最後まで守る。 親への孝を貫けばそれは他人の孝、地域への孝にもつながる。 家に居て不孝する子供は、社会に出…