岩と旅人(全3編)その2

1のケースの場合は、「自分は正しい」と思っているので、つい「許せない」「~すべき」が、口癖になってしまい、周りの人に「変わること」を求めます。

自分以外の人を、なかなか認めることが出来ません。

さらに、基本的に、自分の価値観が正しいと思っているので、それに反論する行動を他人が取ると、激しく怒りを覚えたり、攻撃したりすることもあります。

また、自分の能力が優れている分野では、人をバカにするような行動に出てしまうこともあります。

一方で自分自身が思うようにならない苦手なこと等を、他人から指摘されると、激しく反発したり劣等感を強く感じたりしてしまします。

「他人は、自分のことを分かってくれない」

「どうして、私だけが、こんな目にあわなきゃいけないの?」

「こんなに頑張っているのに、誰も認めてくれない」

と、他人を責めたり、攻撃して、辛くなってしまっています。

他人に対して「こうするべき」とか、「こんなことじゃダメよ、変わりなさい」と言いたくなる時があるでしょう。

そんな時、相手を一生懸命変えようとしています。

でも、そんなことをしてもなかなか変わりません。

例え変わったと思っても、変わったふりをされるのが、関の山です。

そこで、この様な人間関係の中で、疲れ果てて苦しんでいる方の為に、

「岩と旅人」という話を紹介します。

明日(その3)はここからです。

ある日、旅人が歩いていると、目の前に、巨大な岩がありました。

旅人は、岩に向かって「じゃまだ、どけ」と言いましたが、当然、岩はどきません。

言葉が通じないのかなと思って、いろいろと言葉を変えてみましたが、ピクリとも動きません。

そこで、旅人は、岩を押してみました。

それでも、ダメです。

段々、腹が立ってきて、「みんなの邪魔になるだろうが!」と、蹴ったり叩いたりしましたが、岩には通用しません。

「どかないと、爆破するぞ!」と脅しましたが、動きません。

旅人は、悔しくて仕方がありません。