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返報性の原則(その四)タイトル:地獄と極楽の違い(1)

「世の中には、極楽と地獄があるそうですが、どう違うのですか」

 

修行中の雲水が、京都の臨済宗園福寺の西片儋節雪(にしかたたんせつ)老師に尋ねた。

 

「極楽も地獄も見たところ、何の違いも無い」と老師が答えます。

 

「同じなのですか?」と雲水が尋ねます。

 

「そうじゃ。どちらも広い部屋の真中に大きな釜があり、うどんが煮えておる。釜の大きさも、それを取り囲んだ人数も同じである。1人ひとりの前につけ汁が置いてあるところも全く同じじゃ。その上、各人の箸の長さが1メートルもあるのも同じ。両方ともその箸の端を持ち、釜のうどんを食べなければならない決まりになっておる」

 

不思議な顔をしている雲水に、老師曰く、

 

「うどんを釜から箸で取り出して、漬け汁に浸けるまでは地獄の人も極楽の人も、同じようにすることができる。ところが、地獄の人達は、我先に食べようと思うのだが、箸が長すぎて、口に上手く届かないのだ。」

雲水、尋ねて曰く、

 

「それは極楽も同じことではございませんか?」

 

老師、答えて曰く、

 

「ところが、それが全く違う。極楽では、自分の長い箸の先のうどんを向かいの人の口に食べさせてあげるのじゃ。すると向かいの人が、お返しに長い箸で、こちらの口へうどんを入れてくれるのじゃ。そうやって極楽の人は、皆うどんを食べることが出来る。これが極楽と地獄の違いなんじゃよ」

 

と老師は教えたそうです。

以上は、当初の第1巻の内容です。宗教的色彩を感じる基本的内容です。

次回は、この内容を、今風に手を加えてみます。次回も、ご期待?下さいませ。