時間勝負か付加価値勝負か(第2編)
時間勝負か付加価値勝負か(全3編中2編目)
戦略の違いを感じて頂ければいいのですが・・・
第一篇は「コーヒー」についてお届けしました。第二編は「ハンバーガー」です。
…ハンバーガー…
マクドナルドとモスバーガーの商品の販売方法を比較してみると待たせない戦略と、待たせてでも、作りたて提供をすることに重点が置かれる戦略が見えてきます。
まずマクドナルドの販売方法の利点は、客を待たさず、時間内で対応出来る客数は、はるかにこちらの方が多いです。
欠点は、作りおきをして、ストックをしておかなければならない為、商品に温かさはあるものの、「作りたて感」に乏しいことです。
一方、モスバーガーは、客のオーダーを受けてからハンバーグを焼き、パンに挟み込み、フライドポテトを揚げ始めます。
注文から商品を受け取りまでの時間は、マクドナルド等他者に比べ格段に遅います。
従って、持ち帰りの客でも、ほぼ全員が商品を待つ為に席に座ります。
その為、待ち時間用に、他店にない週刊誌などを備え付けてあります。
客には常に温かくして「ファーストフードでも美味しい作りたて・できたて」の商品を提供することができます。
逆に欠点は、その商品製造方法から、一度に多人数の客の注文に対応出来ないということです。
大量生産、大量販売が出来ないためマクドナルドの方式に比べ収益(売上)は少なくなります。そして、必ず客を待たせなければ商品を提供することが出来ません。。
モスで多少待たされたとしても「作りたてをくれるのだから」という期待感が強くなると、待たされても不快感を抱くことはまず少ないでしょう。
「ファーストフードであっても、より美味しいものを」というレベルの高いニーズは、日本人の豊な食事環境からくるのでしょうか。
全くマクドナルドと逆の経営戦略をとることによってモスバーガーは、新しいファーストフードへのニーズを掴み、25%のシェア―を獲得しています。
次回は、「お寿司」です。
最後のまとめもいたします。