夢を創る肯定的カモ(全5編)その4

「カモ」の話は、イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイにも関係がありそうです。

「それでも地球は動いている」という言葉があります。

地動説を唱えたことで宗教裁判にかけられたガリレオは、

判決の前に、心ならずも天動説を受け入れていますが、その後でこの言葉です。

作り話という説もあるそうですが、

「それでも地球は動いているかも・・・」という表現だったのではないでしょうか。

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当時のローマ・カソリック教会が公認していたのは、

アリストテレス以来信じられてきた天動説でした。

太陽や星が地球の周りを回っているという、

地球の人間の目に映ったままの素朴な宇宙観を、

当時の人々は、疑い得ない常識として信じていました。

しかし、科学の発達と共に、そういう常識に異を唱える人が出てきました。

ジョルダーノ・ブルワーノという司教もその一人でした。

彼は宗教裁判所に喚問される16年前、

異端者として、火あぶりの刑に処せられています。

世の中の常識を否定するのも、命がけのことでした。

そんな時代ですから、自説を放棄したガリレオを

「無節操だ」と非難することは出来ません。

投獄は免れましたが、ガリレオも終世軟禁状態に置かれたのです。

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誰かが勇気を出して、古い常識を壊さなければ、世の中の進歩はありません。

社会の進歩・発展は、必ず世間の常識を疑う一つの「かも」から始まります。

「この考えは、間違っているかも

「本当は地球の方が、太陽の周りを回っているかも

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明日(その5)は、ここからです。

ガリレオも敬虔なカトリック信者でした。

そのガリレオの頭に、世の中の常識であり、

カトリックの教義であり、

自分も子供の頃から信じてきた天動説を疑う「かも」が、

ふっとひらめいた瞬間があったはずです。

しかし・・・・・・

それでは、みなさま 今日も素敵な一日を‥「キュ」