「オオカミと少年」を考える(全4編)その1

「口は災いのもと」は、ウソをつくだけではありません。

先ず、この物語の復習をしましょう。

羊飼いの少年は、朝早くからたくさんの羊を引き連れて、村はずれの草原に向かいました。

毎日、毎日、同じことの繰り返し、退屈でため息がでます。

少年は村に向かって、走り出すと、叫びました。

オオカミがきたぞ!

これには村人もびっくり仰天。

あわてふためいて探しますが、オオカミは見あたりません。

首をかしげて、帰って行きましたが、その様子を隠れて見ていた少年は、おかしくてたまりませんでした。

・・・

しばらくたったある日、少年はまた、村へ行って叫びました。

「オオカミが来たぞ!」

村人たちが駆け付けると、ヒツジ飼いの少年が笑っているではありませんか。

そうか…今日も、この前も、いたずらだったのかと、みんなカンカンです。

またしばらく経ったある日、いつものように少年がヒツジの番をしていると、オオカミが仲間を連れてやってくるではありませんか。

 「オオカミが来た。本当に来たぞ!」

しかし、いくら叫んでも、村人は知らんぷり。

ヒツジはすべて食べられてしましました。

明日は(その2)ここからです。

・・感情的になると、判断を誤る・・

嘘は信頼を無くす。

自分の価値も下げてしまう。

そんな教訓で、良く知られた物語です。

少年がウソをついたのは、確かに問題でしょうし、{嘘をついてはいけない}は、極めて分かり易い学びでしょう。

しかし、そんなに単純な話でしょうか?・・・