83).仕事を楽しむ(♪♪♪全4編)その2

【2】1987年2月某日

この日は、何時にもまして寒い日でした。手がかじかんで雑巾すら絞れない状態です。

しかし、スーパーバイザーがやってきて、また煩いことをいうので休むこともできません。

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しぶしぶ手を動かして白色の木馬を磨いていました。

しばらくして、隣のアトラクションを担当している仲間が休憩時間を知らせにやってきたので、一緒に休憩室に行き弁当を食べることにしました。

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休憩室で家から持ってきた弁当を取り出す。仲間が言いました。

「あ~あ、こんな寒い日ぐらい温かい弁当食べたいよね」「確かにそうですね」後ろから金田の声がしました。

振り向くと、弁当袋を持っているスーパーバイザーの金田が立っていました。

また煩いことを言われるのかと思ったら、そばにすわって「その通りですよ」と金田も弁当を食べ始めました。

「何かいい方法はないかな」金田は本気で考えているようです。

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増田は金田に言いました。

「金田さん、そんなに簡単に状況は変わらないさ。弁当が冷たいのは、当たり前じゃないか」

「そうかな。電子レンジを休憩室に置けばいいではないですか」

「あんな高価なモノ、家電売り場でしか見たことないよ。それに、たかが従業員のために会社が買うとあんた思ってるのかい」

当時の電子レンジはまだ高価なものでした。

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増田は言葉を続けます。

「そんなことより、あんたは俺達をうまく使うのが仕事だろう。ヘタなこと言うと上から怒られるよ」

「そんなことないですよ。従業員が温かい弁当を食べて力が湧けば、より一層仕事がはかどる訳だし、会社にとっても望ましいことじゃないですか」

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みなさま おはようございます。

今日も宜しくお願いいたします。 「キュ」