「ちょっと振り返り」のまとめをします。
「お母さん、85点取ったよ!」
娘さんは同じ言葉ですが、反応は異なります。この三つの反応は、おかあさんの「きき方」から出ている違いです。肝心なのは、この言葉の裏にある気持ちです。
「嬉しい」「お母さんもきっと喜んでくれる」「何とか言ってほしい」こうした気持ちは全身から出ています。
これを感じ取った時、3番目のお母さんは、「まあ、よかったわね」と、自然に声が出たのです。娘さんはどんなに嬉しかったでしょう。
恐らく「よーし、次はもっと頑張って、又お母さんに喜んでもらおう」と思ったに違いありません
この3番目のお母さんの「きき方」が「積極的傾聴」なのです。
この「積極的傾聴」を行っている人には、次のような特徴があります。
・作業している手を休め、相手の方を見て、きくようにしている。
・うなずきながらきいている。きいてくれているということが相手にわかる。
・相槌を打ちながらきく。話す相手がリズムに乗り易く話しやすい。
・質問をしながらきく。問題点に集中でき、解決策がまとまり易い。
・メモを取りながらきく。一所懸命きいてくれていることが相手に分かる。
・おうむ返しに返しながらきく。話す方にも、間隔が空き、話し易い。
・最後まできく。相手の話の腰を折ると、話せたという満足感が弱い。
「顔に書いてある」という慣用句があります。言葉だけでなく、表情・態度・目線・雰囲気・行動など
、人は全身で気持を表現しています。相手の真意を理解し、情報を共有化を深めるためには、耳で「聞く」だけでは無理です。相手に分り易いように、明確に表現で伝えることが大切です。それと同時に、相手の真意を掴むために、全身できくことが大切です。