35)夢を創る肯定的カモ(♪♪♪全5編)その1
みなさま おはようございます。現在 新作作成中です。
それまで 過去過去投稿で人気のあった作品を再投稿させていただきます。
よかったら ご覧ください。
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冬になるとシベリア周辺より渡って来る野生のカモは、年々数が減少していると言われています。
一方日本だけでなく、アメリカもヨーロッパも、アジア諸国でも、地球を覆い尽くさんばかりの大群の「カモ」が押し寄せています。
中でも日本は一番多いのではないかと思われる「かも」が、次のような「カモ」です。
すなわち、「こんな世の中では、幸せになれないかも」「赤字に転落するかも」「儲からないかも」「リストラで解雇されるかも」「もっと悪くなるかも」「この給料では結婚できないかも」悲観的な現状分析や、先の読めない見通しが公表されるたびに、「かも」の群は大群になり、一段と凶暴になって、ますます人を脅かすようになります。
しかし、その一羽一羽は、決して共謀でも邪悪でもありません。むしろ弱々しくて、おびえた目すらしています。「ダメかも」「出来ないかも」「うまく行かないかも」
不況、不景気の真の正体は、リーマンショックでも、円高でも、円安でもありません。
生産調整でも、雇用不安、或いは消費低迷でもありません。
確かにそれぞれ、何らかの影響を与えあっていることは事実でしょう。
そんな中で、一番影響度が強いのは、「経済は、人の審理で動く」ということです。
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景気を悪化させ、それを長引かせ、世の中を暗く閉鎖させてしまうのは、私たち一人ひとりの心に住みついた、このバーチャルな「かも」の群なのです。
マイナス情報に発生する「否定的なかも」、言い換えればコントロール出来ない不安な集団心理こそ、不況の真の実態です。
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明日(その2)はここからです。
この話を聞くと思い出されるのは、ご存知「平家物語」にある「富士川の戦い」の話です。
駿府の国・富士川を挟んで、源平のにらみ合いが続いていたある夜のこと。
突然、川辺の水鳥が一斉に飛び立ちます。
「その羽音を、敵の夜襲と勘違いした平家の軍勢は、たちまち大混乱に陥り、戦わずして、命からがら逃げ出した」という話です。
この平家も、源氏に負けたのではありません。
「源氏の坂東武者は強いかも」「この戦いは負けるかも」という脳内の「否定的なかも」に負けたのです。
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今日も素敵な一日をお過ごしくださいませ。 「キュ」