91)過労自殺を考える(つらさ乗り越える…同じ状況の人を参考に)

 自殺対策の啓発活動の内容を表現するのに「ウェルテル効果」と「パパゲーノ

効果」という言葉が使われます。

ウェルテル効果とは、ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」が出版され注目

を集めたときに、失恋をして自殺する若者が増えたことから名付けられた言葉

です。

その後の調査から、有名な俳優や歌手が自ら命を絶ったという報道があると、後追いする若い人たちが増えることがわかっています。

こうしたことから、自殺報道はもちろん、自殺予防キャンペーンのような啓発活動でも、自殺だけを前面に打ち出すとかえって自殺を誘発する危険性があるので注意しなくてはならないとされているようです。

一方、パパゲーノというのは、モーツアルトの歌劇「魔笛」に登場するパパゲ

ーノという人物をモデルに考えられたものです。 

この中でパパゲーノは、愛する女性を失ったことに悲観して自ら命を絶とうと

したが、3人の童子の助けで思いとどまります。

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自殺対策キャンペーンでは、単に自殺の現状や対策の必要性を訴えるだけでは

なく、死にたいと思うほどに苦しい状況を乗り超えたエピソードを紹介するこ

とで、危機を乗り越えようという気持ちを引き出すことが大切と思います

 

パパゲーノのようなモデルを紹介することは、日常生活でも有効です。

私たちは誰でも、辛く苦しい場面に直面します。そのようなときは、誰にでも起

こることだと片付けるのではなく、同じような状況を乗り越えた人の話などを

モデルにすれば、上手に対処できるようになると思います

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私はこれまで何度か本気で自殺を考えたことがあります。ぎりぎりのところで

思いとどまり、現在があります。

もう少し、私の体験から気づいたこと感じたことをお話したいと思っております。

後数回このテーマを投稿。少し暗いお話ですが関心ある方は覧くださればうれしいです。